山田太郎の気づきノート

タスク管理や効率化、自分の活かし方を中心に、実践を通して得た気づきやコツを図解を交えて紹介します

【本の紹介】生産性が高い「残業ゼロ職場」のつくり方

おすすめ度:★★★★★(5/5。おすすめ!)

読了日:2017/05/29

底本:職場の問題地図、マニャーナの法則、タスクシュート、GTD

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1.読んだ目的

チームを定時で返すための指示出し、動き方を学ぶ

2.本の概要

経営コンサルタントによる、残業ゼロ職場のつくり方を「意識」「業務」「精度」の3つの切り口でわかりやすく説明した本。

経営コンサルタントらしく話がよく整理されておりわかりやすい。

時間の記録の切り口として「成果を生み出す時間」「種まき時間」「処理する時間」などは全体像を分析するのにとても有用で、ぜひ今の記録に取り入れてみようと思った。

また、仕事の精度が高く短時間で仕上げる人を「ウルトラマンタイプ」と呼称する(確かにウルトラマンは3分という限られた時間で「良い仕事」をする(笑))など、ユーモアもありクスリとさせてもらった。

私は流し読みだったが勤務管理関係の制度にも触れており、管理職の方が残業ゼロ職場を作るのにかなり強力な助けになるのではないかと思う。

3.ポイントと示唆、すること

✔︎行動チェックリスト
◻︎まずは5つの時間区分で分析し、ふり返るときの切り口として「『成果を生む時間』を最大化する」と「成果をあげる時間の時間当たりのアウトプットを最大化する」 を活かす
◻︎まず自分でやった中で成果があがった+取り掛かりやすいもの(ショートカットキーなど)を紹介し、組織的な取り組みの土壌を作る
◻︎体調が悪い時もいつもしている手順(=工夫)は極力順守する。チームメンバーのタイプに合わせた指示、フォローを行う
◻︎分析精度を上げるため、特に割合が多い「生み出す時間」については時間記録に「11」(生み出す時間-主体業務)などの形で記号化して取り入れ、1週間をまとめて集計してみる
◻︎まず業務を見える化し、誰でもできるようにフローチャート化と業務手順書を整備し、その過程で仕事のムダをなくす(ビジネスプロセスリエンジニアリング)


①「生産性=アウトプット ÷ インプット」。最小時間で最大の成果を上げるには「『成果を生む時間』を最大化する」と「成果をあげる時間の時間当たりのアウトプットを最大化する」の2つのアプローチが必要(p21、63)
【示唆と行動】
→アプローチからまとめると「成果=成果を生む時間×成果をあげる時間あたりの生産性」となり、よりわかりやすくなる
→2つのあぴろーちをあとで出てくる「5つの時間区分」と合わせて考えることで、全体としての「アウトプット÷インプット」で考えるよりも課題が絞れ、よりメリハリの効いた対策が可能になる
→まずは5つの時間区分で分析し、ふり返るときの切り口として「『成果を生む時間』を最大化する」と「成果をあげる時間の時間当たりのアウトプットを最大化する」 を活かす


②組織としての成果をあげるためには、個人的取り組みだけでなく組織的取り組み(2Sやビジネスプロセスリエンジニアリング)も必要(p33)
【示唆と行動】
→どうしてもとっつきやすい「自分だけで完結する効率化」だけをしてしまいがちだが、そこである程度結果を出した後はやはり組織的な取り組みが必要
→まず自分でやった中で成果があがった+取り掛かりやすいもの(ショートカットキーなど)を紹介し、組織的な取り組みの土壌を作る


③人は「仕事の精度」と「仕事にかかる時間」で「ウルトラマン(早くて質が高い)、ルパンの石川五右衛門(遅いが質は高い)、サザエさん(早いが質が低い)、のび太くん(遅くて質も悪い)」の4タイプに分かれる。目指すべきは仕事にかかる時間が少なく、かつ精度も高いウルトラマンタイプ(p37)
【示唆と行動】
→様々な効率化とミス予防の工夫の甲斐もあり、自身はウルトラマンにかなり近づけているとは思う。ただし元々はのび太君タイプ(答えを出すのに時間がかかる+うっかりしやすい)なので、体調が悪い時など地が出ないよう注意が必要。あとは、ミス予防のためにかなり厳重にしていることを仕事全体のバランス(ミスを許容できるか)をにらみながら調整する
→自分だけでなく、チームメンバーがそれぞれどのタイプかも判断し、それに合わせた指示やフォローをする
→体調が悪い時もいつもしている手順(=工夫)は極力順守する。チームメンバーのタイプに合わせた指示、フォローを行う


④時間を「5つの時間」とそれぞれの「5つの業務区分」に分類して記録、分析することで、より質の高い時間の使い方ができる(例えば、有能な人は生み出す時間が多く、その中でも主体業務が多い)(p69、73)
【示唆と行動】
→時間の分類の枠組みとして大変有用。今までの枠組みだと「成果との関係性」がわかりにくかったが、この枠組みなら時間と成果の関係が一目瞭然で、分析や次の手にもつながりやすい
→読後から既に取り入れており、上記5つの区分のうち、多くが「生み出す時間」であることや予定外のことは「処理する時間」が比較的多いなど傾向も見えてきた
→分析精度を上げるため、特に割合が多い「生み出す時間」については時間記録に「11」(生み出す時間-主体業務)などの形で記号化して取り入れ、1週間をまとめて集計してみる(その他の4区分については判定の手間も考え現時点ではあえて業務区分は判定しない)


⑤まず業務を見える化し、誰でもできるようにフローチャート化と業務手順書を整備し、その過程で仕事のムダをなくす(ビジネスプロセスリエンジニアリング)(p99、119)
【示唆と行動】
→業務手順書については簡単だが着手している。ただし、全体像の見える化に関しては職種の違う同僚の助けが大いに必要
→まずは情報提供やリーダーへの簡単な協力依頼などで「効率化のための工夫をする素地」を作ることを優先する

★示唆のまとめ

最小時間で最大の成果を上げるには「『成果を生む時間』を最大化する」と「成果をあげる時間の時間当たりのアウトプットを最大化する」の2つのアプローチが重要で、そのためには時間の記録と分析、職場全体を巻き込むことが必要

4.今日から始める3つのこと+3か月後にどうなっていたいか

①分析精度を上げるため、特に割合が多い「生み出す時間」については時間記録に「11」(生み出す時間-主体業務)などの形で記号化して取り入れ、1週間をまとめて集計してみる

→上記を実践し、「生み出す時間」の中の内訳まで把握できている

②まず自分でやった中で成果があがった+取り掛かりやすいもの(ショートカットキーなど)を紹介し、組織的な取り組みの土壌を作る

→3つ以上紹介できている

③体調が悪い時もいつもしている手順(=工夫)は極力順守する。チームメンバーのタイプに合わせた指示、フォローを行う

→いつも実践できている+チームメンバーのタイプを把握し、1つ以上その人に合わせた指示やフォローをできている


こんな人におすすめ!

経営コンサルタントによる、残業ゼロ職場のつくり方を「意識」「業務」「精度」の3つの切り口でわかりやすく説明しており、整理されてわかりやすいだけでなく適度なユーモアも盛り込まれており素晴らしい本。

特に「生み出す時間」「処理する時間」などの5つの時間区分は現状把握と自分に合った打ち手の立案に非常に有用と感じました。

「自分たちの状況に合わせた打ち手で無理なく残業を減らして成果をあげたい!」という人はぜひ一度読んでみてくださいね。きっと役に立つヒントが見つかるはずですよ!(^^)/

今回の本