言葉のかけら(師匠の矜持)
師匠たるものの役割は、いつか自分を越える弟子を育て、自分の死後も自ら遺した道を発展させること。
逆に言えば、後世に自分を越える人材が出ないというのは、少なくとも後進の育成には失敗したということを意味する。これは一個の職人としてはとにかく、師匠としては名誉ではなく恥ずべきこと。
そして、これらをすべて踏まえた上で、将来自らを越える後進を育てつつ、それでも存命のうちは「越えられない壁」であり続けることこそ、師匠の矜持。
もちろん、後進を見出し、そして育てる技術があればあるほど、「越えられない壁」であり続けるためには自分自身も成長し続ける必要がある。
後進を育てつつ、自らも「成長し続ける壁」として育て続ける。それこそが究極の「師匠」の姿なのだろう
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