【本の紹介】なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? ~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術
なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? ~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術
- 作者: 佐々木正悟,大橋悦夫
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/04/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ度:★★★★★(5/5。おすすめ!)
自分の時間記録とふりかえりの向上のために購入。
今まで相当な年数時間管理・タスク管理を学んできましたが、その中でも今の私に最も影響を与えている(そして効果が出ている)方法だと言えます。
少々手間はかかりますが、とてもおすすめです(^^)/
内容と良かった点
タスクシュート時間術とは、簡単に言えば自分の仕事を記録し、それをもとに「現実の自分」から地に足の着いた計画を立て、それを改善していく、というものです。
基本的なルールは
- 「本日1日分の仕事」を1シートで管理
- 「これからやる仕事のリスト」と「ここまでにやった仕事のリスト」を一元管理
- 「1分以上時間のかかること」はすべて記録
- すべての仕事の「見積もり時間」を出しておく
- 「本日1日分の仕事」がすべて終わったら何時になるかを自動計算し、常時予測する
の5つ。主にエクセルのシートを使って時間管理をします(他のアプリや手書きなど、エクセル以外を使ってもOKです)。
その他、良かった点として
- 帳票の作り方なども説明されており、エクセルを手作りで作ることもできる(個人的にはまず手作りで慣れた方がいいと思います)
- 全体に表現がわかりやすく読みやすい
- 実践する時のよくあること(割り込み処理の仕方など)が書いてある
などがあります。
半年間実践してみて変わったこと
この方法を知ってから半年弱、いろいろ工夫しながら続けていますが、タスクシュート時間術の真髄は
必要なのは『自分は妥協せざるを得ない。もしくは誰かに妥協させざるを得ない。どこかの時間は削られ、どこかの質は犠牲になり、どこかに痛みを押しつけるしかない』と言う現実を何度も何度も『見る』こと
という言葉に集約されていると思います。
「時間が足りない」という不愉快な現実をまず認め、その中でできることをしていくのが結局は「時間管理」だと痛感しました。
余談ですが、ドラッカーの言葉で
時間管理はまず記録からはじめよ。時間に関する記憶があっている人を見たことがない
という趣旨のものがありましたが、記録をすればまさに「驚かされる」と思います。
私自身がこの半年で変わったことといえば
- 「バッファ」(突発事項に対する予備時間)を1日に90分とるようになった
- 定時までに終わらない「あふれ時間」を常に意識し、バッファでも吸収できなかった時は早めに「今日はこれはやめる」という決断をするようになった(柔軟性の向上)
- 割り込みの回数を数えるようになり、その影響を自覚した(1回の割り込みは20分の単純ロスに相当するそうです)
- 「無理な計画」を立てる頻度が減り、精神的に余裕ができた(1日平均2時間”できなかった仕事”がある毎日を想像してみてください……)
などでしょうか。
実は以前から手書きでほぼ同等のタスク管理はしていて、それでも上の4つは解決していなかったのですが、
- 「本日1日分の仕事」がすべて終わったら何時になるかを自動計算し、常時予測する
の「終了予測時間」という”冷徹な事実”を目の当たりにしたことで「正しい白旗」をあげられるようになりました(苦笑)。
この本を読んで私がした3つのこと
☑エクセルの帳票を作り、タスクシュートを始めた(オリジナルは文字が小さすぎて使いにくかったので……)
☑今まで30分だった「バッファ」を時間の記録に基づき90分にした
☑タスクシュートの帳票を見直しながらより使いやすいものに改良した
などがあります。いずれも自分自身のタスク・時間管理に大きな効果がありました。
実はこの記事もタスクシュートしながら書いています(笑)。
こんな人におすすめ!
筆者自身が「まずは時間の余裕を作ることが大事」というスタンスで、そのための方法がわかりやすく示された本です。
私も半年間やってみて効果は折り紙付きですが、タスクシュート自体が導入にある程度手間のかかる方法なので、先にほかのやりやすい時間管理法を試してみるのも方法だと感じました。
「いつも精いっぱい仕事をしているのに全然終わらず五里霧中。とにかくなんとか仕事を効率的に終わらせたい」、特に「ほかの時間管理の本を実践してみたけどまだまだ時間が足りない……」という人はぜひ一度読んでみてください。きっと役に立つヒントが見つかるはです。
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