山田太郎の気づきノート

タスク管理や効率化、自分の活かし方を中心に、実践を通して得た気づきやコツを図解を交えて紹介します

【本の紹介】外資系コンサルの知的生産術

おすすめ度:★★★★☆(4/5)

1.読んだ目的

知的生産の技術(特にアウトプット)の向上

2.本の概要

外資系コンサルとして働いている著者による、知的生産の技術の「行動のコツ」を99個紹介した本。戦略→インプット→プロセシング(考察・洞察)→アウトプットと知的生産の流れと、それらを支える知的ストックについて言及している。

「論理思考だけでは知的生産は上がらない」「常識を疑え、というアドバイスはほとんど意味をなさない」など一見「おや?」と思うことも書いてあるが、その洞察の深さにいずれも納得してしまう。内容はもちろん、その話の組み立て方にも学ぶところが多い本

3.ポイントと示唆、すること

✔行動チェックリスト
◻︎日常の「素朴な疑問」をその場でメモする
◻︎書籍はもちろん、聞いた話や観察したこと、感じたことなど役立ちそうなことはEvernoteなどの「イケス」に入れておく
◻︎価値は「顧客との差別化」で出す。差別化は顧客の意識をベースに「広さ」(問題意識の外)か「深さ」(中だが深掘り)どちらかを選ぶかまず決める
◻︎指示(自分への指示含む)は『行動』ではなく『問い』(〜か?)に答えさせる形で出す
◻︎インプットする「前」にアウトプット(どんなスライドやレポートを作るか)をイメージしておく
◻︎たとえ情報が不足していても、現時点での明確なポジション(肯定か否定か)を明確にとる(そして間違っていたらすぐ直す)
◻︎何かを考えたら、いつもセットで反証例を考えてみる(特に帰納法の時)
◻︎アウトプットを出す「前」に相手の反応を予測し、それに合わせて「何を」「なぜ」「どのように」のさじ加減を変える
◻︎ 違和感を感じたら立ち止まり、言語化できるまで観察や質問する

①日常の「素朴な疑問」をその場でメモする
【示唆と行動】
→素朴な疑問を持つことが好奇心=知的ストックのキモ
→まずは日々の疑問を流さずメモし「疑問に気づく」ことから始める

②書籍はもちろん、聞いた話や観察したこと、感じたことなど役立ちそうなことはEvernoteなどの「イケス」に入れておく

【示唆と行動】
→「自分のアンテナに引っかかった」ということが最重要。「イケス」を見返したりテーマを作ることでアンテナも高くなる
→感じたことなどはfasteverですべて「イケス」へ

③価値は「顧客との差別化」で出す。差別化は顧客の意識をベースに「広さ」(問題意識の外)か「深さ」(中だが深掘り)どちらかを選ぶかまず決める

【示唆と行動】
→研修会などでの成果にもつながる考え方
→相手との違いを「深さ」と「広さ」どちらで出すか決めてから設計する

④指示(自分への指示含む)は『行動』ではなく『問い』(〜か?)に答えさせる形で出す

【示唆と行動】
→「ゴール」がわかるため仕事にメリハリがつけやすくなる
→実行

⑤インプットする「前」にアウトプット(どんなスライドやレポートを作るか)をイメージしておく

【示唆と行動】
→「ゴール」をイメージし、ジグソーパズルを埋めるようにそれに必要なインプットを最短距離で集められる
→実行

⑥たとえ情報が不足していても、現時点での明確なポジション(肯定か否定か)を明確にとる(そして間違っていたらすぐ直す)
【示唆と行動】
→良くも悪くも「保留」できる自分にとって足りない部分。「間違っていたらすぐ直す」含めなかなか歯ごたえがある
→やや苦手な部分だが「知的な粘り」を作るため挑戦してみる


⑦何かを考えたら、いつもセットで反証例を考えてみる(特に帰納法の時)
【示唆と行動】
→要はセルフ突っ込み。他人に突っ込まれるよりは軌道修正も早いし傷も浅い。また、穴への対応も考えられる
→実行

⑧アウトプットを出す「前」に相手の反応を予測し、それに合わせて「何を」「なぜ」「どのように」のさじ加減を変える
(相手が「その通りだけど真新しくない(共感×つまらない)」ならHowを厚めにして勝負する、など)

【示唆と行動】
→いつも時間が限られているからこそ、メリハリが重要。コミュニケーションだからこそ相手に合わせたメリハリを
→実行

⑨違和感を感じたら立ち止まり、言語化できるまで観察や質問する

【示唆と行動】
→実行

4.3か月後にどうなっていたいか

・日常の「素朴な疑問」と「知のイケス」の合計が100を超えている
・指示(自分への指示含む)が90%以上『行動』ではなく『問い』(〜か?)に答えさせる形で出せている
・たとえ情報が不足していても、90%以上は現時点での明確なポジション(肯定か否定か)を明確にとれている

こんな人におすすめ!

「戦略→インプット→プロセシング(考察・洞察)→アウトプット」と知的生産の流れ(+知的ストックの高め方)にそって「行動のコツ」を99個紹介している本で、文章もとても分かりやすく構成上も学ぶところが多い本と感じました。

「考えて成果を出す仕事をしているが、どうも状況に流されて成果を出し切れていない……」という人はぜひ一度読んでみてくださいね。きっと役に立つヒントが見つかるはずですよ!(^^)/

●今回の本

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yamadakameimemo.hatenablog.com
(同じ作者の本。知的ストックの肝である読書について深堀されています)